知的障害、学習障害、運動障害と発達障害の関連性について

知的障害とは、一般的には金銭管理・読み書き・計算など、日常生活や学校生活の上で頭を使うことに支障がある状態を指します。
病院では、知能検査(田中ビネーやWISCやK-ABCなど)で知能指数が70ないし75未満(以下)のものといった定義で診断されます。

学習障害(LD)とは、種類には、文字が読めない・判読できない(ディスレクシア)、数学・算数ができない(ディスカルキュリア)、文字が書けない(ディスグラフィア)などがあります。知能には問題がないのに、一部分のことが苦手だという場合を指します。

読字障害「ディスレクシア」は、文字をうまく認識できません。「あ」と「め」が区別つかなかったり、「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」が区別つかなかったり、文字を見て発音することが苦手だったりします。あと、文字が記号に見えたり、黒い丸に見えたりと認識に障害があったりします。音読の授業では、言葉を飛ばしたり、行を飛ばしたり、途中で違う行を読んだりしてしまいます。

算数障害「ディスカリキュリアは、計算ができない症状を差します。数字や演算記号「+」「-」「×」「÷」が認識できなかったり、図形やグラフが理解できなかったり、文章問題が理解できなかったり、数の大きい小さいが理解できなかったり、数字を揃えて書くのが苦手(筆算ができない等)だったりします。

書字障害「ディスグラフィア」は、文字が書けない、読めるのに書けない、本などの文字を見て書き写せない症状を差します。例えば、鏡文字を書いたり、誤字脱字が多かったり、書き順が独特だったり、黒板やノートを書き写すのに非常に時間がかかったり、文字がマス目からはみ出したりします。

学習障害と知的障害の違いは、学習障害は読み・書き・計算など学習面の障害があるが、会話能力・判断力などの知能の面では障害が認められません。知的障害は、学習面に加えて知能面にも障害を持つものを言います。
学習障害は発達障害の一つですが、知的障害は発達障害と併発することが多いものです。

知的障害は、自閉スペクトラム症(ASD)との関連性があるとしており、自閉症スペクトラム(ASD)のうち、知的障害のないものを「高機能自閉症」「アスペルガー症候群」と言います。注意欠陥多動性障害(ADHD)の中にも知的障害を持つ人もいます。染色体異常(ダウン症など)の中にも知的障害を持つ人もいます。
自閉症スペクトラム(ASD)の子供のうち、45~60%は知的障害を持っているとされています。

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